信頼できる検査キットとは?「感度」「特異度」について解説

信頼できる検査キットとは?「感度」「特異度」について解説

執筆:[薬剤師]齊藤 桂丞

● 経歴:慶応義塾大学薬学部卒業後、調剤薬局に薬剤師として勤め、研修認定薬剤師を習得。2022年よりぺブルコーポレーション株式会社に入社

● 自己紹介:健康や薬、ヘルスケアなどの情報をわかりやすくお伝えしていこうと思います。微力ながら、薬剤師としてみなさまの健康や生活へお力添えができればと思いますので、よろしくお願い致します。

----

×

新型コロナウィルスの影響で、様々な検査キットが販売されるようになりましたが、検査キットを選ぶとき、気になるのがやはりその精度や信頼性
いろいろな商品を見ていると「感度」「特異度」という言葉をよく目にするのではないでしょうか。


検査キットでの精度は「感度」「特異度」を見るべき!

検査キットの精度や信頼性を知るためには、実はこの「感度」や「特異度」を理解することが重要なのです。
今回は、この「感度」「特異度」について、みなさんにわかりやすくお伝えしていきます。


感度とは?

新型コロナウイルス感染症の場合は、PCR検査と比較することが多いとされています。


特異度とは?

特異度とは『この世の中で一番信用できる検査方法で陰性と示された人数に対する、本検査で陰性と検出された人数の割合』をいいます。


数値の読み方

例えば感度94%、特異度99%のコロナウイルスの抗原検査キットがあるとしましょう。
この抗原検査キットでは試験の結果、PCR検査で陽性の結果となった方の内、94%の人は抗原検査キットでも陽性と結果が出ましたが、6%の人は陰性と結果が出たことを意味します。
そして、PCR検査で陰性の結果となった方の内、99%は抗原検査キットでも陰性と結果が出ましたが、1%の人は陽性と結果が出たことを意味します。


偽陰性、偽陽性とは?

例のように100%から感度(%)を引いた割合は、『PCR検査では陽性なのに検査キットでは陰性と結果がでたこと』を示し「偽陰性」と呼ばれ、 特異度(%)を差し引いた割合は、『PCR検査では陰性なのに検査キットでは陽性と結果が出たこと』を示し「偽陽性」と呼ばれています。
一般的にこんな書き方をします。

PCR検査で陽性 PCR検査で陰性
検査キットで陽性 真陽性(感度) 偽陽性
検査キットで陽性 偽陽性 真陰性(特異度)

真陽性」=PCR検査でも検査キットでも陽性
「真陰性」=PCR検査でも検査キットでも陰性


感度、特異度はともに100%にはならない

もちろん感度、特異度ともに100%なんて検査キットが理想なのですが、定性検査キットではこれが難しいのが現状です。

なぜなら、定性検査はどこかの値を境目にして陽性を示すラインを表示するかしないかを決めなければなりません。
ゆえに感度を100%に近づけようすると特異度が相対的に下がってしまい、特異度を100%に近づけようとすると感度は相対的に下がってしまいます。

感度、特異度ともに高すぎるキットは、私には違和感があります。


素直に読んではいけない重要な視点

感度が高い検査キットは、偽陰性の割合が少ないので、陰性と結果が出たときにその信頼性は高くなり、その病気でないことを示す性能が高いキットとなります。
一方、特異度が高い検査キットは、偽陽性の割合が少ないので、陽性と結果が出たときにその信頼性は高くなり、その病気であることを示す性能が高いキットとなります。

感度、特異度を見たときにこのように読み取れればgoodです。
現在のコロナウイルスの抗原検査キットは、特異度が高い検査キット、つまり陽性であることを示す性能が高くなるように設計されています。


まとめ

今回は検査キットの「感度」と「特異度」についてわかりやすく説明してきました。

検査の性能を示す用語は、一見馴染みのある言葉でも、一般的に使用されている言葉と違う意味で用いられていることがあります。

また、何と比べた割合なのかも非常に重要です。苦手意識を持たずにまずは、言葉の定義について調べてみましょう。
この点薬剤師の専門分野でもありますので、わからない点は薬局できいてみるのも一つの手です。
まだまだ続くコロナ禍で、検査キットを使った定期的なセルフチェックは、クラスターを防ぐための重要な対策です。

「感度」と「特異度」を理解し、正しく検査キットを使い、万全な感染対策を行いましょう。

保険金の申請に必要な療養証明書とは

神奈川県では、研究用の抗原検査キットでも自主療養届が可能に!

※本ページに掲載されているコラムの情報については、薬剤師による助言や評価、意見等を掲載しております。
※当社内において掲載内容に不適切な表記がないか、あらかじめ確認を行っておりますが、医療及び健康管理上の事由により、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。皆様ご自身の判断にてお読みいただき、参考にして頂ければと思います。
※掲載されているコラムの情報は、執筆時点での情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。この場合、予告なしに変更する場合があります。
※読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は一切責任も負うものではありません。